前回は九州から投稿させていただきましたが、今回は、一転して北海道からの投稿です。ここ一週間は、毎朝、時計台を眺めながら研修会場へ。なんと贅沢なことでしょう。
さて、チームで働くうえでは、メンバーに対して、いろいろな規律を守ることが求められます。代表的なものに「報告・連絡・相談(ホウレンソウ)」があります。 これは「新社会人向け研修」の定番なのですが、最近は「リーダー向け研修」でもリクエストを頂く機会が増えています。その背景には、仕事が増える一方で人員が削減され、「自分のことだけで精一杯」「自分の仕事さえやっていればいい」などという考えが蔓延してきているからではないでしょうか。しかも、この「報告・連絡・相談」は、シンプルでありながら、実は奥が深いのです。それぞれについて、「報告の仕方・受け方」「連絡の仕方・受け方」「相談の仕方・受け方」と言われて、どれだけの方が「自分は完璧にできている。相手にも指導できている。」と言えるでしょうか。
ここで、この「報告・連絡・相談」について、今一度、整理してみたいと思います。「報告」とは「依頼者に指示・命令された仕事について、実行したことの経緯や結果を伝えること」ということから、「報告」の前には「依頼・指示」が存在することがわかります。また、「連絡」は「仕事がスムーズに進むよう、仕事に関する情報を的確に関係者すべてに伝えること」という定義を借りれば、「情報を伝える」ということにおいて「報告」に含むことができます。それらをふまえ、私は「依頼・報告・相談」とまとめ直しております。略して「イホウソウ」、韓流スターの名前のようになってしまいましたが・・・。
さて、研修にて自己評価をしていただく場合があります。「依頼の仕方・受け方」「報告の仕方・受け方」「相談の仕方・受け方」について、評価結果としては60~70点あたりが平均点です。数値化により、客観的に反省を促すことにもつながります。体験した失敗談としては、「口頭報告だったので、言った言わないでもめた」「依頼の受け方が悪く、結果的には取引先からクレームを受けた」「自分で判断し、事後報告もしなかったため上司に叱られた」などの声が多く聞かれます。
次のような「ちょっとした心がけ」でも、チームの規律性は向上します。
①報告すべき事項を「報告事項一覧」や「報告ガイドライン」にまとめる。
②「依頼書」「報告書」について、シンプルなフォーマットを作成し、書面による手続きをルール化。
③メール送信時には、「CC」「BCC」により、メンバーへも報告。返信時には、「全員に返信」をルール化。
④メール受信時には、「メール拝受いたしました。まずは取り急ぎ、ご報告申し上げます。」と即返信。
など
さあ、これからの「報告・連絡・相談」、いや「依頼・報告・相談(イホウソウ)」について、徹底的に見直してみませんか。(文責:古木)