新人Z世代の育成・定着に向けて - 介護リーダー育成のエキスパート 社会人基礎力研修|日本キャリアート

新人Z世代の育成・定着に向けて

2022年5月9日

■ごあいさつ

ご無沙汰しております。日本キャリアートの古木です。
世間でいうゴールデンウィークも終わり、いかがお過ごしでしょうか。

私は、今年も新人研修が集中する4月が無事に終わり、ひと安心しているところです。
4月の月間登壇数は20回でしたが、半分以上が新人研修でした。
テーマは、ビジネスマナー、ビジネス文書の書き方、情報セキュリティ、ストレス対策、数字の読み方、日経新聞の読み方など多岐にわたり、人数も多いときは受講者130人、チーム数も30チーム以上という大所帯な時もありました。

■2022年4月新人研修から感じたこと
今年の新人はZ世代(1990年半ば~2010年代初頭生まれ:およそ20代前半以下)と呼ばれ、私にとっては親子くらいの差がありました。

コロナも一段落したため、オンライン形式ではなく対面形式で実施できたため、受講者の雰囲気を感じることもできました。全体的には、優秀で素直という印象です。明るく元気、言われたことは素直にきく、油断するとちょっとおしゃべりで脱線など。これから始まるお仕事での活躍を祈るばかりです。

研修中に「先生は何歳ですか?」などと質問を受け、「昨年に還暦を迎え、みなさんのお父さんくらいです」と答えると「先生、若い!」と冷やかされる場面もありました。

しかし、そんな新人たちを前に頭に浮かんできたのは、日頃の研修で接している新人たちの先輩や上司の方々の顔でした。はたしてこの新人たちと世代を超えてコミュニケーションを取ることができるか、正しく指導できるかなど、不安がよぎりました。

新人であれ中途採用であれ、新しい方を迎えるポイントは、職場コミュニケーション、わかりやすい業務説明、ていねいな指導・育成の3点だと思います。

まず職場コミュニケーション(風通しの良い職場づくり)では、フォーマルコミュニケーションとしての「報告・連絡・相談+指示」にて、しっかり見本を示すことです。また、インフォーマルコミュニケーションとして「あいさつ・声かけ・聴く・ほめる」を心がけることだと思います。

次に、仕事は覚えたいけど質問して先輩に負担をかけたくない新人に対して、マニュアルを整備することです。そのマニュアルには単に手順を記載するだけではなく、過去に起きたトラブル・クレーム・ヒヤリハットで注意を喚起し、ベテランの工夫・ノウハウで技能を伝承し、担当者が抱くQ&Aを記載するなど、自分でも仕事を覚えられる環境を用意します。

最後に、育成計画を書面化して教える側と教えられる側で共有することです。まずは育成目標(~ができるようになる)を設定します。そして、それを達成するために必要なスキル・知識を洗い出し、それぞれをだれが(担当)・いつまでに(期限)・どうやって教えるか(方法)を書面化し共有ます。最近の若手は、育成計画など書面化されないと自分が育成されていると感じない傾向があるともいわれています。

ある調査機関によりますと「新人が仕事をする上で重視することは何か?」という問いに対して、第1位が「貢献」、第2位が「成長」、第3位が「やりがい」という結果でした。ちなみな「金銭」は11位でした。仕事の指示をするときには是非、この仕事がどのように社会に「貢献」しているのか、この仕事を通してどんな「成長」ができるのかをわかりやすく説明し、「やりがい」を実感させることが大切ということでしょうか。

■おわりに

国内のコロナ感染、ウクライナ等の国際情勢と予断を許さない動きが続いています。しかし、このような状況下だからこそ、できることには勇気をもって挑み、できないことは潔く受け容れ、それを見極める目を持っていたいと思います。

 

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