最近「健康寿命」という言葉よく耳にするようになりました。
これは「健康上の問題がなく日常生活を普通に送れる期間」を指しているそうです。先日の厚生労働省発表によりますと、2013年健康寿命が男性71.19歳、女性が74.12歳だそうです。平均寿命と比較しますと、男性が9.02年、女性が12.40年となり、この期間は介護など人の助けが必要となる可能性が高くなります。しかし、介護保険や年金の財政問題、介護従事者の不足などを考えますと、男女とも平均寿命より健康寿命を伸ばすことが喫緊の課題ということがわかります。では、どうすればよいのでしょうか。ここに興味深い調査結果があります。詳細は割愛させていただきますが、健康寿命を伸ばす最適な方法は「働くこと」だそうです。そうです定年を迎えた後も「サンデー毎日」ではなく、元気に社会との接点を持ち続け、頭や体を動かし続けることが大切なのです。そのためには、「働くこと」を希望する高齢者を支援していく仕組みが必要となります。
私も自治体が主催する市民向け「中高年齢者向け就職支援セミナー」に登壇しております。
受講者の多くは定年を迎えられた方々ですが、この方々の元気なこと。自己紹介をお聞きしますと、いろいろ貴重な経験をされていたり、幅広い人脈をお持ちだったりします。このような元気な高齢者に、本人のためにも、社会のためにも働いていただくことが、高齢化社会を乗り切るためのヒントになると思います。
それでは、「高年齢化・定年退職」にはどのような「iPS能力」が有効なのでしょうか。
ここでは、豊富な経験からつい口先だけになってしまうことがないよう「実行力(目的を設定して確実に行動する力)」、自分の考えを持ちながらも若手などの考えにも合わせられる「柔軟性(意見の違いや立場の違いを理解する力)」、自分流や元所属組織流のやり方に固執せず新しい職場のルールを守る「規律性(社会のルールや約束を守る力)」などではないでしょうか。これらの能力を備えた高年齢者が街や職場に溢れたら、明るい高齢化社会を迎えられそうな予感がします。(文責:古木)