バブル崩壊後の就職が困難であった時期1993年~2005年を就職氷河期と呼ばれています。
生まれた年や卒業した年次により、就職の難易度に大きな差が生じるというなんとも不公平な現象です。そのあおりを受けて「正社員として新たなスタートを切る」という夢を実現できなかった方も多くおられるのではないでしょうか。
最近、景気は持ち直しつつあります。また、少子高齢化の影響を受け、生産年齢人口の減少が懸念されています。一部の企業では、非正規社員から正社員へ登用する動きも出てきました。今こそ、再チャレンジのチャンス到来です。安倍首相も「再チャレンジ」を唱えながらも突然に退陣しました。しかし、自らの言葉通り「再チャレンジ」して、以前以上に精力的に取り組んでいます。
以前にハローワークや大学のキャリアセンターにて、就職支援カウンセリングをしていた時期がありました。
その時、ある方が「私はコンビニのアルバイトしかしておらず、特に自己アピールすることがありません」と相談にきました。「コンビニのアルバイトだからアピールすることがない」、本当でしょうか。コンビニで働くということは、今どんな商品が売れているか、あすの天気予報と仕入れ商品の関連は、季節ごとの売れ筋は、時間帯と来店客年齢層の関連は、他コンビニとの比較・差別化は、本部によるフランチャイズ運営は、など、マーケティング、組織運営のノウハウの宝庫です。本人さえその気になれば、アピールできるポイントは十分にあります。そんな方を企業も採用したいと思います。
「ニート・フリーター」にはどのような「ips能力」が有効なのでしょうか。
まずは、すべての拠り所となる主体性(物事に進んで取り組む力)、どんな困難をも克服して目標を達成する「実行力(目的を設定して確実に行動する力)」、自分に与えられた役割をしっかりと認識したうえで果たす「情況把握力(自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力)」、これから迎えるであろうストレスに対する「ストレスコントロール力(成長の機会だとポジティブに捉えて対応する力)」などではないでしょうか。
今年の春は「社会人基礎力」を高めて、「リベンジ転職」に挑戦しましょう。
以上、6回にわたって社会人基礎力の汎用性を見てきました。「高い増殖能力」「高い分化能力」から、まさに「iPS能力」と呼ぶにふさわしい能力だと思います。ぜひ、いろいろな場面でご活用ください。(文責:古木)