2024年6月17日
6月7日付日本経済新聞の夕刊に注目の記事が出ていました。
高校野球の新たなカタチ「仙台育英Vの秘訣は評価制度」です。
2022年夏に東北勢初の甲子園優勝の快挙を果たした仙台育英高校を紹介する記事です。
「評価を年3回の測定会で行う。走力は一塁までの駆け抜けのほか、 盗塁やニ塁打、ペース1周のタイム、 肩力は本塁からニ塁への送球タイム、 長打力はティー打撃の飛距離などを測定する」
「投手ならストライク率、 走者一塁や走者二塁などケースごとの被安打率、 球種ごとの被安打率、 球種ごとの最速や平均球速などをデータ化する」
「過去の自分の数値から成長していれば、自信になる。 逆に数字が伸び悩む部員には練習メニューの見直しを促す」
「数字で言っていただいたので、 目標が明確になった」(胴上げ投手)
「今のチームに足りないピースを『求人広告』と称し、 求める選手像も明確にする」
「人が育つ組織には、やはり優れた❝人事制度❞が存在している」
残念ながら今や根性論や「血と汗と涙の結晶」という時代ではなく、「勝つ仕組み」を持っていることが大切なのではないでしょうか。評価制度を処遇に差をつける制度だと誤解したり、導入を迷ったりしている組織があります。しかし、結果としてそのような組織からは優秀な人材が流出してしまっています。
頑張る優秀な人が評価されなかった場合、取るべき対応は次の3つですよね。
➀評価されなくても、今まで通り頑張る。(理想ですが難しいかも)
➁評価されなければ、頑張るのをやめる。(組織や本人にとっても損失)
➂自分の頑張りを評価してくれるところへ移る。(多くの場合これを選択)
日本人は、「目標が明確になればそれを達成しようと頑張る」という「国民性」があるように感じられます。
「組織目標」を「部門目標」そして「個人目標」に分解し、一人ひとりが自分の目標達成に取り組み、それが「組織目標」の達成へとつながっている。
発揮して欲しい能力を「評価項目」や「着眼点」として明確にし、「自分の業務ならどんな場面でどんな行動ができることか」を把握し、発揮できるよう努力する。
これら「勝つ仕組み」を持っている組織が、これを持っていない組織に業績や個人のやりがいで勝ることは明らかです。
今後も「評価者研修」を通して、評価制度の重要性、制度のつくり方、適切な運用を拡げていきたいと思います。